- Nuel D. Belnap (1962) "Tonk, Plonk and Plink" Analysis 22(6), 130-134.
Prior の tonk から得られる教訓は何か.
- Stevenson は,演繹可能性から結合子を定義するのは不可能だという教訓を読み取る.だが,そうした定義を擁護すべき理由はある.
- 哲学史上,説明の二つのモードが認められる: 分析的モードと総合的モード.
- 以下でありうる解決策を提示する.鍵になるのは,総合的見解においても,結合子は一から定義されるのではなく,予め与えられた演繹可能性の文脈に関係して定義されるということ.
- 類比: Peano は
という演算子
の定義が許容不可能だと指摘した.
などとなり,事前の想定に矛盾するからである.
- 類比: Peano は
- 総合的観点から演繹可能性との無矛盾性の要件を定義すると,以下のようになる.まず,演繹可能性の特徴づけを,演繹可能性記号
を伴う形式体系として扱うことができる:
- 公理:
- 規則:
- 弱化:
から
を推論する.
- 置換:
から
を推論する.
- 縮約:
から
を推論する.
- 推移性:
と
から
を推論する.
- 弱化:
- 公理:
- 上記の形式体系の拡張として,結合子 plonk を導入するとする.A-plonk-B を支配する公理ないし規則を加える.それらの公理や規則が,plonk が推論において果たす役割に関して,plonk の定義をなす.
- この拡張は保存的である必要がある.すなわち,新たな演繹可能性文は,すべて plonk を含んでいなければならない.
- Prior の tonk の問題は,任意の
と
につき
になるような,保存的でない拡張を与えることだ.
- 類比: 演繹可能性の文脈に tonk 的な規則を付け加えるのは,勝利と敗北の区別を不可能にするような役割をもつ選手をクリケットに付け加えるようなものだ.
- これは演繹可能性の特徴づけに相対的である.
が予め容認されていたなら,tonk に対する異論はなかっただろう.
- 数学との類比からすると,一意性も結合子の要件に加えるべきではないかと思われる (保存ほど・保存と同様の仕方で重要ではないにせよ).
- 結論: Prior の tonk の教訓として,演繹可能性から結合子を定義することは可能だが,少なくとも無矛盾性を証明する必要がある.かつ,the connective について語りたいなら,一意性も証明しなければならない.しかし,結合子の意味の独立の意味について先立つ観念を持っていることは必要ではない.