アカデメイアのディアレクティケー実践 Ryle, "Dialectic in the Academy"

  • Gilbert Ryle (1968) "Dialectic in the Academy" in G. E. L. Owen (ed.) Aristotle on Dialectic: The Topics. Proceedings of the Third Symposium Aristotelicum. Oxford: Clarendon Press.

主な主張は次の2つ。

  1. プラトンアカデメイアで問答法を (したがって哲学を,少なくともアリストテレスが生徒であった頃には) 教えていない。アリストテレスが初めて体系化し,教え始めた。
  2. 年長者の間で問答法実践は行われており,特に競技的な論争を通じて論証が蓄積された。

どちらもかなり挑発的に見える。さしあたり廣川『プラトンの学園』を確認する必要がある。(I)『ポリテイア』7巻のソクラテスの議論を文字通りにプラトンの意見として取って良いのか,(II) 3節後半の描像はどの程度尤もらしいか,(III) 4節の議論はどうか,はかなり検討の余地があるだろう。また (I) に関連する5節の結論が宙吊りになっているのも少し落ち着かない。

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5月に読んだ本

4月に読んだ本

満足な読書記録をつける習慣がどうしても身につかない。専門論文の情報は scrapbox で別途管理することにしたけれど,それもどれくらい続くか分からない。

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3月に読んだもの

  • 第2週
  • 第3週
  • 第4週
    • C. W. A. Whitaker, Aristotle's De Interpretatione (Oxford: Clarendon Press, 1996).
    • G. E. L. Owen, "Inherence" in Phronesis 10(1), 97-105 (1965).
    • P. Simons, "On Understanding Leśniewski" in Philosophy and Logic in Central Europe from Bolzano to Tarski (Dordrecht: Springer, 1992).
  • 第5週
    • ルフレッド・フェルドロース『自然法』成文堂,1974年。
    • 吉原祥子『人口減少時代の土地問題:「所有地不明化」と相続,空き家,制度のゆくえ』中公新書,2017年。

正確には3/6-31。記録をつけていなかった文献もあり,それらについてはあまり何も書いてない。本と論文を一括したが分けたほうがいいかもしれない。そもそも4年生になるのだからフラフラせず卒論関連の哲学文献に傾注すべきだという話もある。

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今週読んだ本

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今週読んだ本

すこし落ち着いてきたのでブログを再開する。今週はあんまり専門の勉強と関係ない本ばかり読んだ。

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