Physica

アリストテレスにおける「変化の原理」と生成の可能性 Broadie (1982) Nature, Change and Agency #1

Sarah Waterlow (1982) Nature, Change and Agency in Aristotle's Physics: A Philosophical Study. Clarendon Press. Ch.1: Nature as Inner Principle of Change. 1-47. [うち 1-22, 46-47.] アリストテレスの変化論を扱った S. Waterlow (Broadie) の研…

『自然学』I の議論は混乱している Bostock (1982) "Aristotle on the Principles of Change"

David Bostock (1982) "Aristotle on the Principles of Change in Physics I" Malcolm Schofield, Martha Nussbaum (eds.) Language and Logos. Cambridge University Press. 179-196. 特に節立てされていないが,便宜上見出しをつけた。最後の部分について…

『自然学』I 7 前半部は専らアポリアー解消を目的とする Kelsey (2008) “The Place of I 7”

Sean Kelsey (2008) "The Place of I 7 in the Arguments of Physics I" Phronesis 53, 180-208. I 7 前半部の役割は I 5-6 におけるアポリアーの解消にすぎない、という deflationary な説明を提示する論文。当該箇所の論述を単一のテーゼに代表させ、その…

『自然学』II 2 #1 自然学と数学の相違点

Phys. II 2, 193b22-194a12. Phys. II 1 についてハイデガーの論文があるというので見てみたが*1,なんらテクスト理解に資する文章ではなかった。 *1:「ピュシスの本質と概念とについて。アリストテレス,自然学 B, 1」『ハイデッガー全集 第9巻 道標』創文…

『自然学』II 1 #2 質料としての自然・形相としての自然

Phys. II 1, 193a9-b21.

『自然学』II 1 #1 運動の原理としての自然

Phys. II 1, 192b8-193a9. 一章前半部。 Ross, Charlton のほかに Couloubaritsis の注解*1を参照する。Wagner の注解も見ておくとよいのかもしれないが現在手元にない。 *1:Lambros Couloubaritsis (1991) Sur la Nature (Physique II). Paris: Vrin.

『自然学』A9 プラトン主義批判

Phys. A9. Symp. Arist. の担当者は Broadie, Quarantotto 本は Lennox. Broadie は注釈と別立てで A9 のプラトン的背景と (論点先取を正当化する) 対話的文脈,および永遠的運動に関する議論をしているが (pp.314-340),ここではさしあたり省略する。Lennox…

『自然学』A8 は実在解釈で読める Clarke (2015) "Aristotle and the Ancient Puzzle about Coming to Be"

Timothy Clarke (2015) "Aristotle and the Ancient Puzzle about Coming to Be" Oxford Studies in Ancient Philosophy 49:129-150. 本人も書いているようにかなり素直な (straightforward) 解釈をしている。ただ素直だから正しいというものでもないとは思…

『自然学』A8 の目標はジレンマの形式的解決である Anagnostopoulos (2013) "Aristotle's Parmenidean Dilemma"

Andreas Anagnostopoulos (2013) "Aristotle's Parmenidean Dilemma" Archiv für Geschichte der Philosophie 95(3): 245-274. 述定解釈を採る論文。文章は正直わかりにくいし解釈にもあまり説得されないが,事柄が考え抜かれている印象は受ける。B巻との接…

『自然学』A8 は類に関する原則を扱う Kelsey, "Aristotle Physics I 8"

Sean Kelsey (2006) "Aristotle Physics I 8" Phronesis 51(4): 330-361.

『自然学』A8 エレア派の誤謬の核心

Phys. A8. 本章については近年複数の解釈論文が出ているようだ。Quarantotto 本の担当者は I. Bodnár, Symp. Arist. の担当者は M. Leunissen.

『自然学』A7 #2 原理の数に関する行き詰まりの解決

Phys. A7 190b17-919a22.

『自然学』A7 #1 生成の基礎に置かれるもの

Phys. A7 前半部 (189b30-191a17). Symposium Aristotelicum の区分に従い7章の前半・後半を分ける。Symp. Arist. の前半部の担当者は B. Morison で,Quarantotto 本では章全体を D. Charles が担当している。特に Morison の議論は啓発的で,また第一印象…

『自然学』A6 原理は三つ必要であるかもしれない

Phys. A6 (189a11-b29). 以下の三節に分ける。 原理は一つでも無限でもない。 原理は三つでありうる。 原理は四つ以上ではない。

『自然学』 A5 #3 原理の性質に関する先行学説の整理

Phys. 188b26-189a10. [188b26] さて,先ほど述べたとおり,こうしたことに関するところまでは,他の人々の大多数も,ほとんど同じ道を辿っていた。というのも,全員が諸要素および彼らの所謂原理を,議論なしに立てているとはいえ,あたかも真理そのものに…

『自然学』A5 #2 変化は反対のものどもの間で起きる

Phys. 188a30-188b26. 再開。ここは Judson がいろいろと難しいことを書いていて,全部は理解できていない。ざっくり分かったことにして読み進める。

『自然学』A5 #1 反対のものを原理とする点で先行学説は正しい

Phys. 188a19-30.

『自然学』A4 #3 アナクサゴラス批判の続き

Phys. 188a2-18. 4章終わり。

『自然学』A4 #2 アナクサゴラス批判

Phys. 187b7-188a2.

『自然学』A4 #1 自然学説の分類,アナクサゴラス理論の前提

Phys. 187a12-b7.

『自然学』A3 #3 論理的分割に基づく一元論批判。エレア派批判の結論

Phys. 186b14-187a11. A巻3章終わり。次章から「自然学者」の検討に入る。

『自然学』A3 #2 パルメニデス批判

Phys. A3 186a22-b14. まあパルメニデスが絡む議論は難しい。いかにも哲学ぽくて楽しくはあるけど。あと何も考えずに訳すと全く読める日本語にならない。

『自然学』A3 #1 メリッソスの論証の批判的検討

Phys. A3 186a4-22. 今回は短め (一応 OCT の段落分けに従っている)。2章の議論よりは内在的な論点を提出している。

『自然学』A2 #4 〈一つ〉の分析を通じたエレア派批判

Phys. A2 185b5-186a3. ギリシア語がやや省略的で難しい。今回の箇所との対応に鑑みれば,前回の標題はむしろ「〈全てのもの〉の分析を通じたエレア派批判」とすべきだったかもしれない。A巻2章はここまで。

『自然学』A2 #3 カテゴリー論に基づくメリッソス批判

Phys. A2 185a20-b5. よく言って鮮やかな,わるく言えば身も蓋もない論証。依拠する理論の当否や歴史的メリッソスへのその適用の可能性は当然別途考えるべきところ。

『自然学』A2 #2 エレア派批判の準備

Phys. A2 184b25-185a20.

アリストテレス『自然学』A2 #1 原理の数と本性の問い

つづいて第二章。今回は導入部だけ。

アリストテレス『自然学』A1

『自然学』をちょっとずつ読んでいくことにする。B巻までは読み切りたい。とりあえず OCT (Ross) のテクストを用い,Ross, Charlton, 内山の訳と注解を参照する。残念ながら大学図書館になく,すぐに入手できる見込みもないけれども,最近の研究書として D. …